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村上信次インタビュー
1998.6.12 後楽園ホール控え室


Q :どうですか?、チャンピオンになった気分は。
村上:未だ全然時間がたってないんですけど、やっぱり重みがありますね。
Q :最初に先ず誰にこの喜びを伝えたいですか?。
村上:まあ、大阪で、応援してくれた友達とか、皆に報告したいですね。
Q :試合前に思ってた動きは出来ましたか?。
村上:いやあ、一寸舞い上がって(苦笑)、中々思い通りの動きは出来なかったですけど。まあ、それは相手も同じやと思ったんですけど、取り敢えずさがらないことだけ。
Q :今日の採点は、点数付けるとしたら何点でしょうか?。
村上:まあ、勝ったんでね、取り敢えず勝ったと言うことでよしとしとこうと、今日は(笑)。
Q :まあ、前回ああ言う良い形で終われて(2月に判定で川島を降している)今回もう少し接戦になる事を予想してたんですけど、凄い、ま、打合いで。
村上:そうですね、僕もやっぱり打合いになると思ってたんで、それは覚悟してたんですけど、自分でも予想してなかった形で。
Q :後、右ハイは結構狙い澄ましてた感じしたんですが。
村上:そうですね、離れる、ひっついて離れる瞬間って言うのはハイは狙う練習してました。
Q :ストレートを出す前に勝負が決まりましたね。
村上:そう・・・ですね、まあ、ストレートも一寸1R緊張してたから、中々走ってなかったんで。
Q :最初にダウン取った時に、自分の中ではもう行けるって言うのは?。
村上:そうですね、やっぱり精神的に強い選手なんでね、あのチャンス逃したら又どんどん前に出てくるなって言うのがあったんで。


「かなり激しい練習もして来たと思うんですけど」

「そ、そう(笑)」


Q :最後は膝ですか?。
村上:そうですね、左膝だったと思うんですけど。
Q :入った瞬間、これでKOだって言う感じありましたか?。
村上:そ・・・うですね、かなり、効いてるなって言うのは判ったんで。そうですね。
Q :かなり激しい練習もして来たと思うんですけど。
村上:そ、そう(苦笑)。
会長:(笑)、まあ未だ一寸たらんなと思うんですけどね。未だ、もっと、もっとねえ強い選手おりますからね。今の練習で良かったと思ったら、次伸びがないですからね。一寸今日、勝った事は嬉しいんですけど、もっと練習内容上げていかんと、練習量も。でないとやっぱりチャンピオンを守っていけないですからね、やっぱり。
Q :未だ尾崎選手に拘ってる発言してましたけど。
村上:そうですね、やっぱり・・・。
Q :ドローに終わってると言うのが。
村上:そうですね。
Q :一番戦いたいのが尾崎選手と言う事になりますか?。
村上:まあ、そうですね。
Q :今回特に作戦というのは、どう言う風に考えてましたか?。
村上:まあ、作戦って言うのは特には無かったんですけど。取り敢えずはやっぱり、肘、うーん、右の肘と、そうですね、あの、左のローですね。あれをカットしてその後の攻撃と言うのが。
Q :川島の左ロー?。
村上:はい、左のローをね、受けてからの攻撃と言うのを考えてたんで。
Q :あの前回、ノンタイトルですけど勝ってると言う事で、今回タイトル戦ですが、精神的に優位に立ってると言う事はありましたか?。
村上:いや、それは無かったですね、全然。まあ向うも、ねえ、4ヶ月ありましたからね、練習してるって思ってましたんで。それは無かったですね。
Q :この4ヶ月間って言うのは、あのう、村上選手の方はもう既に川島選手の事を考えて?。
村上:そうですね、左、サウスポー対策の、まあサウスポー相手の練習はしてましたけど。
Q :あの、再戦を本人が聞いたって言うのは何時くらいですか?。
村上:(会長に)何時でしたっけ?、川島選手とやるって決まったのは。
会長:ええ、そうですね、あの、ま、終わってから4ヶ月後位にやる運びはしようかと言う話はちらっと出たんですけど。本決りじゃなかったんですけども、でも川島選手やっぱりチャンピオンですからね、KOで負けてそのままでおれないでしょ。KOじゃない、判定でも、あれだけはっきり差がついて。あの、ま、あのままで終われないと思ったから、タイトルマッチとしてベルト賭てやりたやろうなと、本人がね、そう言う風に思いました。
Q :ある程度、終わった時点でこの日があるのは決まっていたと。


「怖いのは尾崎選手と田村選手、でも今の村上なら」

会長:そうそう。
 あのう、川島選手が尾崎選手からチャンピオン取ったでしょ。その時から村上チャンスやなと思った。タイプ的にはね、尾崎君の方が地味でね、穴が少ない選手です。だからやっぱり村上は2回やってますけど、1回目の時は勝ったなと思ったんやけど、まあドローなって。2回目は負けましたけど、やっぱりそれだけ攻めあぐんだっちゅうかね、やっぱり攻めにくいですね、尾崎選手。
 川島選手はサウスポーで、こいつサウスポー得意なんですよ。でまあ、合いましたし、まチャンスは川島選手がチャンピオンになった時点で、こら出てくるなと、正直ありました、これは。僕の気持ちとしてね。だからもう今回逃したら、チャンピオンになるのは難しいなと。もうこう言うたら悪いけど、川島選手もずっとチャンピオンでいるとは思わないし。やっぱり怖いのが、はっきり言うて川島選手より尾崎選手と、もっと怖いのが田村選手ですね。あのう、どう言うかな、形に拘らないね、アグレッシブな態度ね、あの田村君の。ああ言うのは、もうやっぱり、何かこう意外性があって怖いよね、やっぱり。東京へ来て2戦目の時KO負しとるんですね、ええ、色んな選手とやってますからね、村上。例のあの深津君ともやってますしね、1RKO勝しましたね。フライ級の相原君ともやりましたしね、判定で勝ってるし。色々強い選手とやってるんですけど、うーん、まあ、やってるんやけど、大体タイプ的には尾崎選手と田村選手っちゅうのは、うーん一寸苦手やなって言うのはねえ、あの本人全然思ってないんですけど、僕の中には組難いなって言うのが正直あったんですけど。だからここらに勝となったら村上自体が強くならんといかんよね、やっぱり。
 でも、大分、うん、自信ついてきた。僕の口から言うのも可笑しいけども、あの、うん、確実に一戦一戦強くなってるし、今やったら尾崎でも田村でも大丈夫って言う気持ちはありますよ、やっぱり。うん、やりたいですね、やっぱり。本人が一番納得いってないですからね、やっぱり。やっぱり勝ってチャンピオンになりたいって言うのがあるから。
Q :どうですか、チャンピオンになって今後は、色々試練もあると思いますが。
村上:そうですね、まあ気持ちは何時も挑戦者のつもりやし。こればっかりはやってみな判らないですから、次に向けて。ま、一戦一戦勝って行く事ですかね、目標は。
Q :ま、こう、チャンピオンになって今、他団体の王者なんか気になりますか?。
村上:未だ(笑)、それは無いですね、全然、はい。



 途中から会長の独演会になったが、インタビューを受ける村上はとても謙虚な感じのする選手だ。最近盛んに行われている交流戦にも、未だそこまで気持ちが行っていないらしい。選手として、王者として、欲が出てくるのはこれからなのだろう。個人的には、尾崎や田村と決着を着けた暁には外へ打って出て欲しい。村上はそれだけの力をもった選手だから。

収録・構成:渡辺
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