昨今、華やかなフェザー級にあって、日本フェザー級王者の大塚選手の存在はややスポットライトから外れてしまった感がある。しばらく試合から遠ざかっていたせいもあるが、他団体の選手の派手な活躍の前に、話題性に欠けていたことは確かだろう。 しかし、大塚選手の実力は決して侮ることは出来ない。20戦18勝(15KO)という堂々たる実績は、他団体のエース格に引けを取らない。その試合ぶりも、華麗とかカッコいいとかいう形容は当てはまらないかも知れないが、体ごと前に出て、破壊力あるパンチを叩き込む、力強いスタイルだ。前回の試合では、久しぶりの闘いで勘が戻らなかったのか、あわやというところを見せてしまったが、最後は底力の違いを見せつけた。 果たして、今日はどんな闘い方を見せるか。飄々とした表情から、とてつもない破壊力あるパンチを見舞うスタイルは復活しているか、要注目である。 一方、杉木選手は、所属する杉並ジムが全日本、K−Uとジムが移籍し、今回から日本キック連盟に加盟することになった。短期間に、所属連盟が変わり、闘いに挑む環境としては慌ただしかっただろうが、今回、いきなり王者との対戦となり、杉木選手への連盟の期待が伺える。 杉木選手も、トップランカーたちと試合を繰り広げてきた実績がある。新天地での心機一転も掛かっていることでもあり、相手は王者なれば、今回の試合に掛ける意気込みがあるだろう。是非、この闘いに注目してみたい。
一方、杉木選手は、所属する杉並ジムが全日本、K−Uとジムが移籍し、今回から日本キック連盟に加盟することになった。短期間に、所属連盟が変わり、闘いに挑む環境としては慌ただしかっただろうが、今回、いきなり王者との対戦となり、杉木選手への連盟の期待が伺える。 杉木選手も、トップランカーたちと試合を繰り広げてきた実績がある。新天地での心機一転も掛かっていることでもあり、相手は王者なれば、今回の試合に掛ける意気込みがあるだろう。是非、この闘いに注目してみたい。
この回2回目のダウンを奪われた後最後の反撃を見せる杉木
試合後、大塚選手の顔は、杉木選手の左ヒジ打ちを受けて、右目尻あたりからこめかみにかけて大きく腫れ上がってしまっていた。しかし、さして気にする様子もなく、普段通り、振る舞っていた。 今日は、正直なところ、1ラウンドは杉木選手がペースを作っていたように思う。それでも大塚選手は、動じることなく我を通し、ボディブローで動きを止めると、あとは、2ラウンドかけて執拗にボディを狙って最後はKOに仕留めた。一見して効いたことが分かるほど、動きの止まってしまった杉木選手。相当腹に効いたようだが、その大塚選手のボディ撃ちは、どことなく無造作にも見え、その後の攻撃もかなり荒っぽいものだった。大塚選手らしいといえばそれまでだが、底知れないパワーを感じさせる闘い方は、相手にしてみれば実にイヤなものだろう。 年内の連盟の試合はこれでファイナルとなるが、果たして来年以降、大塚選手がフェザー級の華やかな争いに名乗りを上げるか。(非常に失礼ながら)とぼけた表情の本人にその気があるかどうかを読みとることは出来ないが、その資格が十分にあることは確か。是非、名乗りを上げて欲しいものだ。 文 片岡