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 [第20試合 MA日本バンタム級タイトルマッチ]
ラビット関 vs 山本ノボル
回全日本キックとの交流戦で行われた土屋ジョーとのバンタム級頂上対決で敗れた関、しかし相変らず団体内では敵無しだ。その関、12月26日の興行ではランバー・ソムデート・M16(ルンピニー フライ級4位)との対戦が決まっている。ランバーと言えばこれまでに全日本フライ級王者の山田隆博や元全日本バンタム級王者の貝沼慶太を破り、先に日本武道館で行われた「GROUND TOKYO ZERO」においては土屋ジョーを圧倒、1RKOに葬っている。今日の試合をスッキリ勝って来月のビッグマッチに備えたい所だろう、事前の予想でも”関圧倒的有利”だ。



ラウンド1 本左ローから左ストレート、右フックと繋げる。関のガードの隙間から山本の左ストレートがヒット、更に飛び込んでテンカオ。関はガード上げて左右のロー、しかし山本の速い左ジャブが続けざま関の顔面を捉え関の攻撃のリズムが切れる。

ラウンド2 本左のリードパンチが冴える。逆に関の攻撃は何れも単発で圧力がなく、山本の左のパンチのために間合が遠くなったかローキックを空振りすること数回。山本はこの回も左パンチから左ロー、右のパンチ、更に左のボディーブローで攻め立てる。関は得意の前蹴りが出ず自分の距離を作れない。

ラウンド3 本の左右のパンチが次々ヒット。関の反撃は単発に終わる、特にミドルに何時もの力がない。

ラウンド4 本の左のパンチから右ロー、そして左パンチを出した直後に片手で関の首を捕まえ膝。関はミドルを中心に反撃するが山本の左パンチに後手に回り後退する、何か戦意に乏しいようにも見える。

ラウンド5 本左ストレート、右フック、そして右のボディーブローで関を追い込む。関は組み付きこの試合初めての首相撲の形になるが、そこから何も出来ない。山本は左右のパンチと膝、ミドルで攻め続ける。関も前に出ようとするがその度山本の左ストレートに阻まれ後退。


関完敗で王座陥落。こんな関を見ることになるとは思いもよらなかった、得意の前蹴りは影を潜めミドルキックにも力がない。精神的にも何か”弱気”を感じさせた。これが単なる1時の不調であってくれることを祈るばかりだ。来月には山本よりも遙かに危険な相手ランバーが待ち構えている、今日のような調子では勝利はおろか無事にリングを降りられまい、土屋以上の悲惨な結末になるかもしれない。関の1日も早い復活に期待したい。

 一方新王者となった山本は左のリードパンチが冴え渡り、終始関を圧倒、MAのバンタム級戦線における関の独走状態にストップをかけた。ようやく自分のスタイルを見つけたと言う山本の戦い振りは、関の不調を差し引いても十分光っていた。山本の存在がMAのバンタムを面白くしてくれそうだ、山本のこれからの戦いに注目したい。

文 渡辺


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