北大柔道部出身、中井の後輩にあたる山下。全日本アマでの優勝者である。対する茨木は空手出身。パレストラ同門対決となったが、両者の間に面識はないということだ。
山下は、身長170cmと、このクラスにしては小柄ながら、実にがっしりとした体つき。今の日本には珍しいごつい風貌といい、リングスの高阪の寸をちょっと詰めたような感じである。茨木がいささかゆるめの体型であるだけに実に存在感がある。
両の拳を上げ、ボクシング・スタイルでガードしながら前進する山下。茨木の蹴りをものともせずに組み付き、ロープに押し込んで、足をかけてテイクダウンする。ハーフガードで押さえようとする茨木だが、足を絞りきれないままパスを許す。サイドからニー・イン・ザ・ベリーへと移り、そしてマウントを奪取する山下。シザーズで返そうとする茨木。しかし果たせない。
茨木の腕を手繰っては殴り、ロープ際で逃げ場をなくしては殴る山下。いやがって体を返そうとする茨木。
その隙をついてがっちりと腕をとり、腕十字に切って取る山下。
完勝である。
ライト・ヘビー級戦線に実に楽しみな新人が現れた。
次の試合:3. 西山展夫 vs. 喜多浩樹
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