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[第12試合 日本フェザー級タイトルマッチ 5回戦]
小野寺力 vs マサル
体内の同級に敵無し、防衛戦は不可能とまで言われいたがようやく実現した。日本人との対戦自体フェザー級のタイトルを獲得した96年5月以来となる。
 天才的な運動能力、甘いマスク、スター選手の条件を兼ね備えている小野寺。しかしグライガンワーン、パーサタンと2人のタイ人に苦杯を舐めさせられ、K−1フェザー級トーナメントへの出場拒否に対するペナルティとしての出場停止。と、この所明るい話題がない。3月に行われた復帰戦も文句無しの勝利だったが、実戦のカンが戻らず不満の残る内容だった。今回は単に結果だけでなく中身でも納得させる試合をしたいところだ。

戦者のマサルは元々ライト級の選手であり、今までトップクラスの選手との対戦もなく、しかも最近リングネームを変えたばかりと言うことも有って知名度は低い。だからこそこの試合は一気に知名度を上げる大きなチャンスだ、勿論勝てば一躍チャンピオンとなる。



ラウンド1 にジャブとローで静かな立ち上がり。が、マサルの右ストレートが小野寺の顔面にヒット、小野寺も直に左フックを打ち込む。そして小野寺得意のボディーブローを使うが、マサルは組み付いて封じる。



ラウンド2


サルはガードを上げてローを蹴る、そして小野寺がボディーブローに来ると組み付き、少しでもチャンスと見ればパンチで攻め込んでくる。

 
マサルはガードを固め
中々有効打を与えない



ラウンド3


こまで大善戦のマサルだったが、ローを蹴るときにガードが下がるその一瞬に小野寺の左フックがヒット、マサルダウン。一気にラッシュをかける小野寺だがマサルは組み付いて凌ぐ、そしてダメージが回復するとパンチとローを振るって前進、小野寺が下がる展開。小野寺は焦っているのかパンチを空振りする場面が多い、逆にマサルのストレートが小野寺の顔面を捕らえる。

 
ラウンド4 ンチで押し続けるマサル、小野寺はガードしつつ反撃するがボディーブローを封じられ攻撃が単調になり、更に攻撃自体が単発で終ってしまう。



ラウンド5


サルが完全に主導権を握る、パンチとローの攻めで決してテクニカルとは言えないが、小野寺はマサルの勢いを止められない。そして小野寺のガードが下がった瞬間マサルのバックブローが炸裂、小野寺ダウン、場内は大マサルコールに包まれる。小野寺は終了際パンチの連打を決めチャンスを掴みかけたが、マサルはここでも組み付いて凌いだ。
 



ーローは間違いなくマサルだった、小野寺の攻めを幾度か受けながら、その度勢いを取り戻し5Rにはダウンも奪など、試合全体の流れはマサルにあった。
 小野寺は得意のボディーブローを封じられ、復帰戦以上に攻めが単調となりマサルの勢いを止めることが出来ない。マサルも決してテクニカルな選手ではなく、攻めはパンチとローの組立だが勢いがあるのだ。試合後「応援が力になった」とマサルは語ったが、この試合を分けたのは気持ちの問題だったかもしれない。
 

文 渡辺

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