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NJKFタイ遠征その1

プロローグ
 打撃系格闘技を志す者、あるいは観戦が好きな人が一度は夢見る本場タイで、ついにムエタイを見る機会がやってきました。それもNJKFが誇る三王者が挑戦とあっては、仕事をほっぽって行く気にもなろうというものです。特に個人的には昇り調子の鈴木選手に注目したいところです。
 さて宿泊先のホテルからルンピニースタジアムまで直線で5キロ位なのですが、タクシーを利用したところ、交差点の赤信号が1時間以上も青信号にならないという不思議な現象に遭遇して、これからスタジアムまで2キロの道のりを、雨の中歩くことになりました。ガンガン降ってるし、暗いし、横断歩道はないし・・・。
 ああ、ルンピニーが見えてきました。「オォイ」というお馴染みの掛け声が聞こえてきますが日本のそれとは較べものになりません。鳥肌が立ってきます。綺麗な民族衣装を着た、もっと綺麗な女性に案内されてリングサイドにたどり着きました。何とか新田選手の試合には間に合ったようです。
 では訪タイ第一戦、新田明臣選手 対 C.D.PAW.CHANACHAI選手を報告いたします。(対戦相手名、ウェイトは会場で配られた資料に依ります)
「試合前」
 控え室を覗くと意外にリラックスした笑顔も見せる新田選手。後ろには対戦相手とおぼしき黒人選手がいます。アフリカ系フランス人とのこと。
 リングの各コーナーの後ろ側にセコンドが隔離?される鉄柵があるのですが、自分の試合の一つ前になるとそこに待機します。今新田選手とその柵に入っているのは、シンサック会長をはじめとするSVGの面々、センティアンノーイー、チャモアペット、ジョン・ウェイン、チャーン等日本でもお馴染みの人達です。いやぁ豪華だ。

[9/11 21:30 新田明臣選手 対 C.D.PAW.CHANACHAI選手]


ラウンド1 イクーもそつなくこなしてゴングが鳴りました。新田選手はやはりと言うべきか、右ローキックから攻めていきます。意外にも相手は嫌がりきちんとブロックもしていません。しかしチャナチャイ選手(便宜上この様に表記します)も慣れてくるとすね受けをし、逆にワンツーパンチで押し込みます。アグレッシブな新田選手が若干目立ちましたが、採点に差はないでしょう。



ラウンド2 ャナチャイ選手が首相撲に持ち込んで膝、左右のミドルを打ってきます。新田選手がいいパンチを貰ってしまう場面も有り、ロープを背にする場面が目立ってきます。ローの間合いに入ることが出来ません。チャナチャイ選手のラウンドです。

ラウンド3 度は新田選手が距離をとって左右のミドル、そしてローを決めています。チャナチャイ選手は顔には出しませんが、かなり効いているようです。バランスを崩すシーンもあります。上下にキックを散らすことでローが効果的です。新田選手のラウンドか?

ラウンド4 ャナチャイ選手はローに合わせてパンチを打ってきます。しかし新田選手もパンチ・ローのコンビネーションで的を絞らせません。右ローがかなり効いているのでチャナチャイ選手が横を向いてしまうシーンもありました。新田選手のラウンド。



ラウンド5 エタイ的にいえば新田選手は逃げに入って良いところですが、当然相手も逆転を狙ってくるでしょう。積極的に組んでチャナチャイ選手は膝を浴びせています。何度か良い膝が入ったようにも見えます。かなり苦しそうですが新田選手が突き放して良いワンツーパンチを決めました。このチャンスにふらつくチャナチャイ選手を追ってパンチを打ち込む新田選手ですが、足元がふらついてかなりきつそうです。新田選手が攻め込み始めたところでゴング。                                       




て注目の判定ですが、新田選手に手が挙がりました!「試合後」新田選手は今控え室でインタビューを受けています。周りをファンが囲んで写真撮影を今か今かと待っています。インタビューの中で新田選手は何度も「東京の試合にも足を運んで欲しい」と訴えています。ファンとの写真撮影が始まりましたが、どうも偶然ツアーの日程の中にルンピニースタジアム見学が入っていた、一般の方もいらっしゃるようです。その人達にもしきりに10月9日の試合を見に来てくれとアピールしています。

「試合評」
 やっぱりローキック主体の攻めでしたが、積極的に行けたのが良かったのでしょうか。しかしもう少しローを生かすための組立が有っても良いのでは?今回は相手に恵まれましたが、それでも倒すには至っていないのですから。それに割と表情に出やすいので、きつい所や苦しい所がはっきりと相手に分かってしまいます。苦情ばかりですかね?いや、でもトップバッターとして頑張ったと思いました。僕の新田選手に対する印象は180度変わりましたから。

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文 ジャズ大名


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